インドネシア人材の採用を成功させるための文化・国民性の基礎知識
インドネシアってどんな国?
インドネシアの文化や人々の特徴を知る前に、まずは基本的なことを押さえておきましょう。
地理や人口、言語、宗教、価値観まで、さまざまな角度からインドネシアという国を紹介します。
1. 世界有数の島国 ― インドネシアの地理
インドネシアの正式名称は「インドネシア共和国(The Republic of Indonesia)」です。
「ネシア」は「島々」を意味しており、その名の通り、インドネシアには大小13,000以上の島が点在しています。
島の数は世界で5番目に多く、国土面積は約200万㎢、日本の約5倍の広さがあります。
東西の距離はアメリカ合衆国よりも長く、広大な土地と豊かな自然を持つ国です。
2. 世界第4位の人口を誇る急成長国

インドネシアの人口は約2.7億人で、中国・インド・アメリカに次いで世界第4位です。
今後も人口増加は続くとされており、将来的には3億人に達すると予測されています。
平均年齢は約29歳と非常に若く、日本の平均年齢(48歳)と比べると約20歳も差があります。
この若さが経済成長の原動力となり、消費市場の拡大や労働力の増加につながっています。
首都ジャカルタの人口は約1,000万人で、東京都(約1,400万人)より少なめです。地方にも多くの人々が暮らしており、人口が分散しているのも特徴のひとつです。
3. インドネシアに根づく宗教と価値観
インドネシア社会を理解する上で欠かせないのが「宗教」です。
宗教は日常生活の中で大きな役割を果たしており、街中でもその影響をあちこちで感じることができます。
(1)多宗教国家としてのインドネシア
インドネシアは宗教の自由が保障された国ですが、「無宗教」という選択肢は基本的に認められていません。
国民の約85%がイスラム教を信仰しており、次いでキリスト教(約10%)、ヒンドゥー教、仏教などが続きます。
異なる宗教を持つ人どうしでも互いに尊重し合う文化が根づいており、宗教的な多様性を大切にしています。
ただし、婚姻制度では異なる宗教同士の結婚は認められていないため、結婚の際はどちらかが相手の宗教に改宗する必要があります。
(2)礼拝の時間と職場での配慮
イスラム教徒は1日5回の礼拝(サラート)を行います。
礼拝の時間になると「アザーン」と呼ばれる祈りの呼びかけが町中に響き渡り、多くの人が礼拝に向かいます。
特に金曜日の昼には「金曜礼拝(Jum’at Prayer)」があり、多くの職場で男性従業員が礼拝のために一時的に席を外すことが認められています。
(3)食文化と宗教のつながり
イスラム教徒は「ハラール(Halal)」の食事規範を守るため、豚肉やアルコールを避ける傾向があります。
ただし、信仰の深さは人によって異なり、豚肉を食べる人やお酒を飲む人もいます。
大都市のレストランでは豚肉やアルコールを提供するお店もありますが、地元のローカル食堂ではほとんど出てきません。
ビジネスの場や食事の席では、相手の宗教や食の習慣に気を配ることがとても大切です。
(4)ジルバブ(ヒジャブ)の着用
イスラム教徒の女性の中には「ジルバブ(ヒジャブ)」と呼ばれるスカーフを着用する人もいます。
ジャカルタでは着用する女性としない女性がほぼ半々ですが、地方に行くほど着用率が高くなる傾向があります。
4. インドネシアの言語事情

インドネシアには500以上の言語が存在すると言われていますが、1928年に「インドネシア語(Bahasa Indonesia)」が公用語として定められました。
国民のほとんどがインドネシア語を話しますが、各地方では独自の方言や言語も使われています。
教育水準が高い人、特に大学卒業者は流暢な英語を話せるケースが多いです。ただし公用語が英語ではないため、一般の人には英語が通じにくい場面もあります。
それでも、観光地やビジネスエリアではある程度英語が通じるので、コミュニケーション自体はそれほど難しくありません。
5. インドネシアの価値観と社会の特徴
インドネシア社会には、次のような価値観が根づいています。
- 家族を大切にする文化:インドネシア人にとって家族はとても大きな存在です。親や兄弟と密に連絡を取り合い、結婚後も親と同居するケースが多く見られます。
- 助け合いの精神(ゴトン・ロヨン):「ゴトン・ロヨン(Gotong Royong)」という助け合いの文化が根づいており、地域のつながりをとても大切にしています。
- 時間に対するゆったりとした感覚:「ジャム・カレッ(Jam Karet)」という言葉があり、直訳すると「ゴムの時間」という意味です。予定より少し遅れても大ごとにならない、時間に対してのんびりした考え方を表しています。
まとめ
インドネシアは広大な国土と多様な文化を持ち、急速に成長を続ける新興国です。
多くの宗教が共存し、お互いの信仰を尊重しながら、家族や地域のつながりを大切に生きています。
ビジネスや観光でインドネシアを訪れる際は、こうした文化的な背景を理解した上で現地の人々と接することが、良い関係づくりの第一歩になります。
インドネシア人の性格・特徴
1. インドネシア人の基本的な性格

インドネシア人の性格や特徴は人それぞれですが、現地の日系企業で働く中や、実際にインドネシアで生活する中で感じた傾向をまとめました。
おおらかでのんびりした性格
インドネシア人は基本的に穏やかで、あまり焦らないと言われています。渋滞に巻き込まれても苛立つことなく、列に並んでいても特に気にしない、締め切りを過ぎてもそれほど慌てない、そんな姿がよく見られます。
接客業の店員さんが仕事の手を止めてお客さんとおしゃべりしている光景も珍しくなく、日本ではなかなか見られない場面も日常のひとコマです。
こうした性格の背景には、インドネシアの気候が関係していると言われています。赤道直下に位置し、一年中温暖な気候が続くため、日本のように季節に合わせてスケジュールを立て、効率よく動く必要があまりなかったのです。年中食べ物が手に入る環境が、時間に対するゆったりした感覚を育んできたとも言えます。
時間にこだわらない
インドネシアには「ジャム・カレッ(JAM KARET)」という言葉があります。直訳すると「ゴムの時間」で、時間は伸び縮みするもの、多少の遅れは気にしないという考え方を表しています。
会議の開始が遅れることも珍しくなく、締め切りが延びることも日常的にあります。
この時間感覚には、ジャカルタの深刻な渋滞も大きく影響しています。通常なら15分の道のりが、ラッシュアワーには2時間以上かかることもあるため、時間通りに動くこと自体がとても難しい環境なのです。
人前での叱責は避けること
インドネシア人は穏やかな性格の人が多く、人前で叱られることに慣れていません。
対人関係を大切にし、できるだけ相手を傷つけないように気を遣う文化があります。
職場で注意や指摘をする際は、人前ではなく、別室で1対1で話すのが望ましいです。その際も感情的にならず、「何が問題だったか」「どう改善すればよいか」を冷静に伝えることで、相手もきちんと受け止めやすくなります。
2. インドネシア人から見た日本人のイメージ
インドネシアで働いていると、現地の人から日本人についての感想を聞く機会がよくあります。ここでは、インドネシア人が抱く日本人のイメージを紹介します。
日本人への好感度はとても高い
インドネシアの人々は、日本人に対して好意的な印象を持っていることが多いです。
日系企業が数多く進出しており、日本製の車やバイクも広く使われています。日本のアニメや漫画も大人気で、日本文化への親しみも深いです。
親日感情の背景には歴史的な経緯もあります。インドネシアはかつてオランダの植民地でしたが、日本軍がオランダを追い出したことで独立運動が加速しました。そのため、日本を「独立のきっかけをくれた国」として好意的に見ている人も少なくありません。
「規律正しい国民」というイメージ
インドネシアの人々は日本を「規律がしっかりしている国」と評価することが多く、「discipline(規律)」という言葉をよく耳にします。
電車が時刻通りに走る、街が清潔、仕事への姿勢が真面目、といった点が特に高く評価されています。
一方で、「働きすぎる国民」というイメージも持たれています。インドネシアでは仕事より家族や友人との時間を優先する文化が根づいており、日本の長時間労働はなかなか理解されにくい部分もあります。日本企業がインドネシアに進出する際は、こうした働き方の違いにもしっかり向き合っていくことが大切です。
3. まとめ

インドネシア人はおおらかで穏やかな性格の人が多く、時間に対する感覚は日本人とかなり異なります。
また、宗教が日常生活に深く根ざしており、人々の価値観や行動に大きな影響を与えています。
その一方で、日本に対する親しみや好感はとても高く、日本の技術や文化を高く評価している人もたくさんいます。
インドネシアには多くの島々や民族が存在し、文化も多様なので、一概にまとめることはできません。それでも、現地で生活したり働いたりする際は、こうした背景を頭に入れておくことがとても役立ちます。相手の価値観を尊重しながら接することで、自然と良い関係が生まれてくるでしょう。
外国人を採用なら外国人キャリアナビ
- ✓成果報酬型:採用決定時のみ費用発生
- ✓ワンストップ対応:ビザ申請〜定着支援
- ✓最適マッチング:経験・日本語能力を考慮
- ✓幅広い採用:海外・国内両方に対応
